2. 私が何でお役に立てるのかを決めるのは私じゃなくて…



【 西村綾子 STORY 2. 】

最初の転機は…
高校生の時にした和菓子屋さんでのアルバイトでした。



当時、自分では微笑んでいるつもりなのに
「怒ってる?」と、頻繁に聞かれていた私。

それでも先輩に教えられた通りの手順で接客をすると
お客様は「ありがとう」と言って帰って行かれました。

ニコニコ明るく社交的にはできていなくても、
店員としての役割が果たせていれば感謝され、
バイト代がいただけたのです。



(そうか…自分の性格を無理に社交的に変えなくても、
内向的なままでも、仕事として役割が果たせていれば
役に立てることがあるんだ)



これは私にとって大きな気づきでした。



そして、私がお役に立てるかどうか、
喜んでいただけるかどうかを決めるのは私ではなくて

雇い主やお客様から見て、つまり第三者から見て
「できている」「問題ない」と判断されるかどうかで
決まるのだと知ったのです。

このことに気づいてから、私は少し楽になりました。
それまで私は、


「自分に向いていることを自分で探さなければならない」


と思っていたからです。

(こんなに内向的な性格で一体何が出来るのだろう…)

自分では何も思い浮かばなかった私に見えた、一筋の光。


『私が必要とされるのか、役に立てているのかを
決めるのは第三者。

だから、呼ばれたところに行って、
自分のできる精一杯をしてみればいい。

喜ばれるならその先へ、
迷惑をかけるなら次の場所へ』



そんな気づきを得た私は、
このあと様々な役割を転々としていくうちに、

自分で向き不向きを考えていたら絶対に選ぶことのなかった、

"人前で話し 伝える仕事"


に辿り着くのでした。



 

 

 

 

 

 

 

 

 

高校生の頃。
人が苦手で髪の毛で顔を隠していました。

このアルバイトでの覚醒 ^^; については〈こちら
(タイトルは「ピーマンが…」ですが内容はアルバイトです)




【 3 】へ続きます