18. ややこしい取材が…好き。



【 西村綾子 STORY 18. 】



STORY15.16.17.とお話してきましたように、

一般の感覚と、どこにも偏らない客観的な見方を、
「私が視聴者だったら」の意識で伝えていく中で、
だんだん番組内での役割が明確になっていきました。



スッキリという情報番組は、とても幅広いジャンルの情報を扱います。


事件・事故・災害・裁判・制度・スポーツ・政治
医療・芸能・エンタメ・ファッション・料理・美容
暮らし・子育て・教育・夫婦・お店や商品の紹介…

なとなど、とても多様です。



その中で私が好きなのは、
制度が新しく変わりますよ、とか、
医療についてなど、しっかり内容を把握して、
勉強しなければ理解がしにくいもの。


調べるのにも手間がかかり、
専門家へのインタビューや取材も、
専門用語の意味から理解する必要があるものを、
わかるように伝える工夫をするのが大好きなのです。



幸い、他のリポーター陣には、様々な個性と得意を持つベテランたちがいます。

事件が得意、タレントさんとの絡みや芸能が得意、
チャレンジものが得意、自分を前に出すのが得意、
明るく楽しいものが得意…。


そして、
ややこしい、デリケート、情報を整理するのが大変、
といったテーマは、日々扱う情報の中でも
進んでやりたいとは思われにくいニッチなものですけれど、
私はその、大変そうだな(=誰か他の人がやってくれないかな)が大好物。


こうして私は、手間のかかるテーマは西村担当ね、と、
時々やってくるニッチの溝を嬉々として埋めることに
自分の役割を見出すことで、
ここに私がいる意味を感じられるようになっていきました。





最初に言われた「風紀委員長として…」も、
その頃にはなんとなくわかってきました。


テレビの現場は、この業界しか経験のない人もいて、
テレビ局員、契約社員、制作会社スタッフ、アルバイト、学生などなど、
雇用形態も年齢も経験もバラバラな人たちが一緒になって働いています。


その中で、

最年長の人生経験を生かして社会人としての一般的な感覚を持ち、
落ち着いて作り手として関わり、伝えていってくださいね、
ということが求められていたのかなあと、
そんなふうに今は理解しています。

(当時のどなたか正解を教えてください^-^;)















震災後、福島第一原発4号機の内部に取材で入らせていただいた時のもの。
11年間で最も強く印象に残っている取材です。

台風中継。一番状況が酷かったのは那覇市内風速35Mを記録した時の屋外取材。
外に出ちゃだめよ…。(写真は大阪のビーチ)






【 19 】へ続きます