19. 11年間の緊張を手放した先…



【 西村綾子 STORY 19. 】



11年担当したスッキリを離れた後の約1年半、
私は心身を本来の自分に戻すことに時間を費やしました。



番組についている間は、
休みの日に遊びに行くようなエネルギーは残っていませんでしたし
(私の体力の無さが大きいです^-^;)、

風呂にもトイレにも携帯電話を持ち込み、
いつ呼び出しがあっても飛び出せるような状態でいたため、
生活の全てが番組にピントを合わせたものになっていたのですね。



例えば着る服ひとつ取っても、
黒・紺・グレー・白・ベージュなど、
いつでも人が亡くなった現場に行けるような服を
身につけるのが習慣になっていました。



番組を離れて初めて自分の服を買いに行った時に、
数枚購入した服の色が全てがピンク色だったことがあり、
後から気づいて無意識のすごさに驚いたことを覚えています。



ゆっくりとした時間を過ごしたり、
誰とも会わない時間を作ったり、
旅行に出かけたり、着たいものを着て、
やりたいことをしたりしなかったりしながら、

だんだん、ギチギチに固まっていたものが
緩んでいくのを自分でも感じていた頃、
縁あって教えていただいて「アンガーマネジメント」を学びました。



『自分の感情に自分で責任を持つ』


という学びは、
出会うべくして出会ったのだと確信できるほど、
私は怒りの感情が強い人でした。

ですから、仕事をガツガツやっている時だったら、
聞く耳を持てていなかったかもしれませんね。



とてもリラックスした状態で、自分自身のことを
見つめ直している時の学びであったことは、
とても運が良かったと感じます。



今では講座やセミナー、コンサルなどで、
アンガーマネジメントをお伝えする側にもなりました。

(アンガーマネジメントってどうなの?
くらいからお気軽にお問い合わせください。
とっても面白いんですよ)


そうしてゆっくりと心身を緩ませていきながら
大好きな司会の仕事を継続しつつ、
穏やかに生きていたのですけれど、
だんだんこんなことを考えるようになっていったのです。



それは、これまでお話してきたような
情報番組での素晴らしく特殊な経験を、
このまま何も伝えないでいていいのかな…。

何かしらお役に立てるコンテンツとして
作ることができないだろうか、でした。


そんな風に考えられるようになったのが2019年の秋頃。
離れて時間が経ったからこそ、そう思えるようになったのかもしれません。


ところが…。

それが形になる間も無く起きたのが、
新型コロナウイルスによる状況の一変。

発注いただいていた司会の仕事はストップし、
例年であればいくつかいただく新規の案件もゼロに。

アンガーマネジメントの研修やセミナーも延期や中止になり、
何もかもが止まってしまいました。



人と人とが集まるどころか、
対面で会うことすら叶わない状況になり、
何が出来るのか出来ないのか、
どうやって生活していけばいいのか、
正直に言うと少し混乱していたと思います。

あの当時、多くの業種業態で同じようなことが起きていましたよね。



しばらくすると、
「オンライン」でセミナーや講座を行う方や、
またその方法を教えるようなセミナーが急増しました。


今や一般的になったZOOMも、
私はコロナ渦になるまで知りませんでしたし、
使ったことがありませんでしたから、
これからは必要だろうなと、
いくつかのセミナーを受講して使い方を学びました。


その時には、これほど長くこの状態が続くとは思っていませんでしたし、
「オンライン」の素晴らしいメリットにも、まだ気づいていませんでした。


















大好きな司会の仕事。
放送の時とはまた違う顔をしています(^-^)

アンガーマネジメントセミナーの講師としてお伝えしています。






【 20 】へ続きます